さて、今回からは糸のお話になります。
生地というのは、糸の集合体と言いますかね。
糸を織ったり、編んだりすることで、さまざまな生地が作られています。
ですから、ある意味では糸が生地の大もとになるわけです。
もっとも、さらにさかのぼれば綿や獣毛などの繊維があり、化学繊維ならその原料にまで話が広がっていきます。
石油までさかのぼってしまうと、もう大変ですけどね(笑)。
ちなみに、不織布のように糸を使わず、繊維から直接作られる布もあります。
今回は織物や編物に使われる糸を中心に、これから何回かに分けてお話ししていこうと思います。
糸って、そもそも何でしょう?
まずは糸の基本的な仕組みから。
綿やウールなどの短い繊維を使った糸は、繊維を引きそろえて束にし、撚りをかけることで作られます。
こうして作られたものを「紡績糸」と呼びます。
細い繊維を何本も集め、一本の糸にしているわけですね。
ところが、すべての糸がこうして作られているわけではありません。
ポリエステルやナイロンなどでは、長い繊維を連続して作り、それを糸として利用することもできます。
こちらが「フィラメント糸」です。
フィラメントを何本も束ねたものもあれば、一本だけで使うものもあります。
その一本だけでできたものを「モノフィラメント」と呼びます。
釣り糸などを思い浮かべると、少し分かりやすいかもしれませんね。
反対に、複数のフィラメントを使ったものは「マルチフィラメント」と呼ばれます。
はい、また聞き慣れない言葉が出てきましたね(笑)。
この辺りは、いずれ詳しくお話しします。
紡績糸(スパン糸)
短い繊維を紡いで作る糸
綿やウールなどの短繊維を引きそろえ、主に撚りをかけて作ります。
例:綿紡績糸、毛紡績糸、ポリエステル短繊維の紡績糸など。
フィラメント糸
連続した長い繊維を使う糸
一本の長繊維を使うモノフィラメントと、複数の長繊維を使うマルチフィラメントがあります。
例:ポリエステル、ナイロン、絹など。
※糸の基本を理解するための簡略化した分類です。実際には、加工方法や構造によってさらに多くの種類があります。
糸にもいろいろな分類があります
さて、そんな糸ですが、これまた実にたくさんの種類があります。
例えば、綿やウール、ポリエステルといった繊維の種類による分類。
長い繊維なのか、短い繊維なのかという、繊維の長さによる分類。
それから、糸の作り方や構造による分類もあります。
さらに、撚りのかけ方や糸の太さ、精練や染色などの加工状態によっても分けることができます。
こうして並べてみると、なかなか奥が深いでしょう?
前回のお話でもフィラメントやスパンといった言葉が出てきましたが、こちらも改めて詳しくご紹介したいと思います。
繊維の長さ、糸の構造、撚りの方向、糸の太さや番手、加工糸の種類など。
ひとつずつ、順番に紹介していく予定です。
今回はここまで
糸のお話をひとまとめにしようとすると、モーレツに長くなってしまいますので(笑)。
今回は、糸にもいろいろな作り方や分類があるというところまでにしておきましょう。
これから少しずつ掘り下げていきたいと思います。
今回はこの辺りでおしまいです。
第3回では、繊維の種類による生地の呼び方や、フィラメント・スパンなどの用語を紹介しました。
今後、糸の構造や番手、撚りなどの記事が増えたら、こちらからもご案内していきます。










